浴衣の帯を結ぶ
浴衣の帯となるのは、一般的な帯の半分の巾である半巾帯となるのが基本で、浴衣同様に半巾帯は扱いやすく、結びやすい帯であるといえます。
通常の帯であれば、おはしょりに多少のシワがあっても、帯で隠すことができますが、半巾帯では前後のおはしょりの全てが隠れずに見える部分がありますので、おはしょりも帯も念入りに整えながら帯を締めていくことが求められます。
半巾帯を締める場合も、帯板を当てて金具を留めておくと、帯姿がしっかりと決まります。
体型にもよりますが、浴衣を着る人の腕の長さくらいで手先の長さを決めて、目印にクリップなどを付けておきます。
いよいよ半巾帯を身体に巻いていくことになりますが、体型に合わせて2巻きか3巻きくらいとなるのが標準です。
タレとなる部分と、手先として取っておいた部分を結び、タレを形作っていきます。
半巾帯の基本となるリボン結びのような一文字にするなら、浴衣を着る人の肩幅くらいにタレを畳んでいき、真ん中を持って、手先をくるんでいきます。
一文字では、帯はリボンが横にピンと立っているように、立てるのがポイントです。
リボンをピンと横に立てずに、やや寝かせた感じに整えると、文庫結びと呼ばれる結び方になり、手先を長めにとって片側の手先を流す感じに仕上げると片流しと呼ばれる結び方になります。
また浴衣の柄や雰囲気などに合わせて、半巾帯ではなく、子供用の兵児帯に似た、柔らかなシフォンのような素材の帯を浴衣に合わせることも、若い年代の人たちの間では流行です。
さらに最近では、浴衣の衿の内側にレースを挟み込んで、少しだけ見せてみる半衿のような着方や、帯にキラキラとしたカンザシやアクセサリーなどを付けて、おしゃれを楽しむといった方法もあります。
浴衣の帯では、着物の帯と比べると、遊び心を持って楽しむことができる部分があり、多少のアレンジもできますので、浴衣を着ることから着物の楽しみを知り、それから着物の着付けを本格的に学ぶということも良いのではないかと思います。
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「浴衣の帯は締めやすくてアレンジも多彩である」